ゴールドリーグギルドと合併開始、苦難の残務処理からの続きです。
前回のあらすじ
コアメンバー二人とそれに続くメインメンバー二人、計4人が第一陣としてゴールドリーグのギルドに移籍後、ギルド内の雰囲気は極めて暗い状況となりました。残っているメンバーの中から移籍するメンバーの希望を聞きながら人選を開始したものの簡単に決めれる訳ではなく、不安や戸惑いを抱えている事が明らかに分かるメンバーも多い状況となりました。
主要メンバーがいないため、ギルド戦は惨敗。それに加えて、ロシアギルドのメンバーが数人入ってきて、「更に主要なメンバーが入ってくる。」と宣言、ギルド内は混乱状態に陥りました。
コアメンバーBさんが残務処理を代わってくれると提案
このような状況下では、週末までに移籍メンバーを確定して、ギルドを解散するしかないとの気持ちが強まりました。移籍候補の各メンバーとの話し合い、移籍対象ではないメンバーとも今後についての話や希望などを聞いたりして、話し合いを続けました。
しかし、希望者を全て移籍させる事もできないため、人選も難しく、更にギルドを解散するにしても、残っているメンバーにきちんと話をする必要があるため、メンバーとのやり取りにも忙殺される状況となりました。
先に移籍したコアメンバーのBさんとも移籍するメンバーの選考などの話し合いをしようと思い、メッセージを送った所、「自分が戻って、あなたはこちらのギルドに移ったらどうだろう？とりあえず、降格戦は無事に勝つ事ができて、ゴールドリーグ残留できたし、自分がこっちでしなければならない事も特にない。あなたは、合併後のギルドのギルドマスターになるのだから、早く移籍してこちらのギルドの方の調整を行った方が良いと思う。自分が戻って残務処理をするよ。」と言ってくれました。
確かに合併後のギルド内の調整や移籍先の既存メンバーとの話し合いや状況を理解した上で、合併したギルドを取りまとめていく重要な課題もある事を改めて認識しました。Bさんが戻ってきて残務処理の方をしてくれるのであれば、本当に助かると思いました。
また、アメリカ人のBさんの方がドライに人選を行って残務処理をできるとも思ったので、「ありがとう。交代してくれると本当に助かります。それでは、申し訳ないけど、よろしく、お願いします。」と返事をしました。
すると、Bさんが、「了解。じゃあこれからそっちに戻るよ。」と言って、即座にBさんがギルドに戻ってきました。即断即決、行動力あるな〜と感心して、彼なら頼りになるし、任せておけば大丈夫、自分は移籍先のギルドの組織やメンバーを理解して、まとめていく必要があるので、そちらに専念すべきだ。それが上手くできなければ、大変な事になるから、頑張らねばと改めて気を引き締めました。
Bさんが即時に戻ってきたので、私も直ぐにBさんをギルドマスターに任命し、ギルドチャットにBさんが戻ってきた事を発表しました。そして、Bさんもギルドチャットにメッセージを投稿しました。
豹変するBさんの態度
Bさんのギルドチャットへのメッセージは、「俺が戻ってきてギルドマスターになった。これからこのギルドをシルバーリーグ内で強くしていくようにするから、皆、安心してくれ。」と言うようなものでした。
そして、その時に行われていたギルドメンバーに共有アイテムが配布される有料のイベントパッケージを購入して、ギルドメンバーにはプレゼントが配布されました。
彼のメッセージを読んで、『えっ？彼は当分の間、こっちに残るというつもりなのか？」と驚きと戸惑いを感じました。Bさんにメッセージを送ると、「俺は当分の間、こっちに残る。後の事は、任せてくれれば良い。」との事でした。
当惑しながら、「いつ頃、合併先に移籍するんだ？」と聞くと、「分からない。当分の間はこっちにいる。」との返事。
「ギルドの名前、三つ候補を考えているって言っていたけど、名前はどうする？」と聞くと、「そっちで勝手に決めれば良い。俺はこっちのギルドの立て直しに注力する。」との返事でした。
Bさんとのメッセージのやり取りでも、ギルドマスターになった途端、明らかに態度が変わったのを感じました。
Bさんは、本当はギルドマスターになりたいと強く思っていたのだと改めて思いました。既にギルドマスターにも任命していて、私ができる事はもう何もない。彼が好きなようにさせるしかないと諦めて、「じゃあ、自分は向こうのギルドに移るよ。」と言うと、「OK。こっちの事は任せてくれ。」との返事でした。
本当に複雑な心境で、私はゴールドギルドの方に移籍しました。
合併先ギルドへの移籍の直前と直後の状況に続きます。
