ギルド運営体験談・履歴 – ギルド設立からの続きです。
シルバーリーグ昇格
初心者ながら無謀にも立ち上げたギルドは、シルバーリーグへの昇格戦を無事に勝ち抜き、シルバーリーグでのギルド戦に参加する様になりました。シルバーリーグには10のギルドが所属しています。1週間で対戦するのは、シルバーリーグの半分のギルドです。
シルバーリーグでのギルド戦が始まりました。対戦するギルドは、ブロンズリーグよりもやはり強く、我々のギルドは、リーグ内で3位から6位程度の位置にいる感じでした。非常に強いプレイヤーもいるギルドとも対戦しましたが、当時のシルバーリーグに在籍するギルドは、非常に強いプレイヤーが数人程度いても、それ以外のメンバーはそれ程強くない事が多く、ギルドとしての総合力では負けない感触を持っていました。
シルバーリーグでの最初の週が終わりました。多分4位か5位で終わったように記憶しています。そのため、半分のギルドとは未対戦でしたが、最初の週の印象からシルバーリーグでも安定して上位に入れそうだというような手応えを感じていました。「もう少し頑張れば、ゴールドリーグへの昇格も夢ではない。」と思ったりしていました。
シルバーリーグでの惨敗、挫折を経験
しかし、その様な甘い見通しを粉々に砕かされる体験をします。シルバーリーグ在籍2週目が始まり、初めて対戦したギルドの一つは、全く我々とは異なる次元の強さを持っていました。全てのメンバーが、我々のトップレベルよりも上というような感じで、全く歯が立たずに惨敗しました。
「なんでこんな強いギルドがシルバーにいるんだ?・・・」と思いました。しかし、そのギルドは、その週に行われたゴールドへの昇格戦で微差で敗退した事を知りました。微差で敗退した事を知ったのは、そのギルドのギルドマスターからプライベートメッセージをもらったためです。メッセージは、「僅差でゴールドに昇格できなかった。我々のギルドに入って、ゴールドに行こう。」というような勧誘目的のものでした。
翌週以降、複数のゴールドリーグ在籍のギルドのジェネラルなどからも勧誘のメッセージをもらいました。ギルドを強くするために、ゴールドリーグのギルドではシルバーリーグなどの有力なプレイヤーを勧誘する事が多い事を知りました。
ゴールドリーグ在籍ギルドマスターとの出会い
私はギルドマスターであり、自分の立ち上げたギルドを強くしたいと考えていたので、勧誘のメッセージなどには基本的に返事もしていなかったのですが、別のゴールドリーグ在籍のギルドのGMから丁寧なメッセージを受けたので、その時は返信をしました。
「自分は立ち上げたギルドで頑張りたいと考えているので、他のギルドに移籍する事は現在考えていません。しかし、将来、状況が変わったり、考えが変わる事も可能性としてはあるので、ギルドを運営する立場にいるギルドマスター同士として、今後も交流する事ができたら幸いです。」という様な内容の返事を送りました。
そのギルドマスターから直ぐに返信が来て、チャットをしたところ、結構相性が良い感じで、それから頻繁にチャットをする関係になりました。
シルバーリーグ内での状況
シルバーリーグに在籍してあっという間に数週間が経過しました。我々が惨敗したギルドは、1回目の昇格戦は僅差で負けたものの、その次の週には無事にゴールドリーグへの昇格を果たしました。
「桁違いの強さを持つギルドもゴールドに行ったので、これからはマイペースでギルド戦に臨もう。」という様な感じでいました。その時のシルバーリーグには、サーバー内のランキングで圧倒的なパワーで1位と2位にいる超強力なプレイヤーがいました。それらのプレイヤーは、ゴールドリーグのギルドに移籍するのではなく、在籍するギルドを強くして上を目指すような事を考えているような印象を持ちました。
強いプレイヤーのいるギルドは、強いメンバーに頼っている感じがあって、付け入る隙は少しありました。「我々は総合力で勝負する。皆んなで力を合わせて頑張ろう!」という様な呼びかけをギルド内ではしていました。
しかし、シルバーリーグ内のギルド間、特に有力なメンバー間での競争は激しく、我々のギルド内でもトップ3のメンバーとそれ以外のメンバーの力の差がどんどん広がっていく事を自覚していました。
ゴールドリーグ在籍ギルドとの合併提案を受ける
シルバーリーグでの在籍も数週間と少し経過した頃、交流を続けていたゴールドリーグ在籍のギルドマスターから、「我々のギルドはゴールドでの先行きが見えなくなってきている。一部の有力メンバーもギルドから去る事になった。自分は、別のサーバーにあるアカウントが在籍するギルドにこのサーバーのアカウントも移す事を決めた。今いるギルドを去り、ギルドマスターも辞める事になる。もしも、良かったらギルドを合併しないか?」という様な提案を受けました。
その人は別のサーバーに移るので、合併についての話については、後任のギルドマスターを紹介されました。
合併についてギルド内の主要メンバーとの話し合い
合併を受けた当時の我々のギルドの状況としては、シルバーリーグ内で真ん中程度の位置にいました。シルバーリーグ内での戦いも激しく、週ごとに変化が起きていました。橋の上のタイタンのパワーを1週間後に10万以上引き上げるようなプレイヤーが複数いました。
上に書いたようにシルバーリーグ内での有力プレイヤーの突出とそれ以外のメンバーとのパワー差拡大がハイペースで進んでいました。我々のギルド内でもメインの三人とギルド戦メンバーで特に下半分のメンバーとの差は極めて大きな差ができてきつつありました。
メインの三人のメンバーの結束は固く、加えてそれ以外の主要なメンバーもやる気は結構あって、ギルド内の雰囲気も悪くありませんでした。しかし、強くなっていくギルドとの差もだんだん顕著になってきていました。
合併の提案を受けた事について、まずは主要な三人のメンバー(以降コアメンバーと呼びます)には私が含まれているので、コアメンバーの二人と話をしました。一人はアメリカ人、もう一人は第1編の後半で登場した日本人のメンバーです。
アメリカ人のコアメンバーは、「合併をするのであれば、五分五分の条件であることが前提となる。」とのコメントをもらいました。
日本人のコアメンバーは、乗り気ではなく、「自分は信用できるギルドマスターのいるギルドだからこのギルドにいて、ギルドのために取り組んでいます。これまで一緒に取り組んできたメンバー達にとって、合併をする事に賛成でないメンバーも多いと思います。」との返答をもらいました。
彼の意見も至極妥当だったので、続いて五人程度のメンバーにも話をして意見を聞きました。聞いた人達は全て前向きで、「良い話だと思う。仮に自分は合併したギルドでギルド戦のメンバーから外れたとしても全く問題ない。強いギルドで取り組む方がやりがいがある。」という様な意見が大勢でした。
日本人のコアメンバーには、「他のメンバーにも話をしたところ、前向きの意見が大勢でした。」と伝えました。しかし、彼の反応からあまり乗り気ではない事が伝わってきました。
そこで、メインの二人のメンバーの意見を元に、合併案件を受けているゴールドリーグのGMに「合併するのであれば、合併は半々、ギルドマスターは私が就任するという条件が前提となる。」と返答しました。正直、条件を受け入れるとは思っていなくて、その条件だったら、検討しても良いという程度の考えで返答をしました。
相手のギルドの後任のギルドマスターはイギリス人でした。チャットなどで話をしたところ、とても気さくで、Hero Warsへの情熱を持つ人であることが感じられました。難しいだろうなと思いながら、条件を提示した所、「提示してもらった条件は公平だと思う。自分は元々ギルドマスターの様な管理職の様な立場は向いていないと思っている。」と予想外に前向きな返事をもらいました。